解除の灯り。

2016年7月12日

南相馬FMさんの文章より

東京電力福島第一原発から20キロ圏内、南相馬市の小高区の全域と原町区の一部に出されている避難指示について、帰還困難区域を除いて間もなく１２日午前０時に解除に。

１１時過ぎの小高駅、灯りがつき、明日の乗客を待っているかのようです。

私は、この日を
きっと忘れないだろう。

まるで何度めかの誕生日を迎えているようだ。

まるで
この世に産まれ落ちた時のようだ。

この日を待ちわびながら
人生を終えた人もいる

長かった。

灯りがともるということは
全ての始まりなのだ

闇に光が差す瞬間なのだ

小高に帰れる
そう独りごちて
泣いた

帰れないひともいる
帰らないひともいる

この灯りを待ちわび
もっと長い気持ちを味わい続けている
波江、楢葉、大熊、富岡、
他たくさんの地域の方々へ
必ず繋がると

信じている

大熊でさえ
私はあきらめていない

方法はあるはずだ

今年の夏は

五年ぶりに
灯りがともる実家の玄関を

あけるんだ。

借り上げ住宅で
五年もの間頑張っていた年老いた両親
唇をかみながらの笑顔で
頑張ってくれている地元の仲間
出来る限りを頑張ってくれた
行政、国、
ボランティアの皆様

心からの感謝とともに

解除ーーーーーー！！！