鋼の音。

親愛なるお兄ちゃん

Mr.Sugar Blueのライブステージが始まりました。

生まれて初めて彼の生の音が聞けるわけです。

私は彼のCDにあるバリバリにアンプリファイドされたギンギンした音が大好きだったのですが

この日は、アコースティックライブ

なんの抜き差し無しの生の音が聞けることに、強い興奮と、冷静な興味がありました。

俺はシュガーブルーだぜ!

世界のハーピストだぜ!

そんなオーラは全く出さず、

keikoとmakiになんかおごるよ!何がいい?あ、ビールね!

そんな感じで、私達の席まで笑顔でビール持ってきてくれて、そのまんまの雰囲気で、彼はステージへのぼっていきました。

ギターの、Harryさんと2人のステージ

うわあっ、、、、

、、、。

あー

あー!!
、、、、、涙。

強い

優しいのに本当に強い

ハガネみたいな音でした。

強い芯が音の真ん中に通っていて

まわりにあったかい何かがあって

表面はシルクに包まれてる

そんなイメージ。

私は生で聴けて本当によかったなあ。

こんな音を鳴らすんだあ、、、

どれだけ優しく私を見てくれても、どれだけ気さくにフレンドリーに接してくれていても、やはり音を出した瞬間に、その存在は私にとってKINGとなり得るのです。

それは遠い遠い手の届かない存在感であり、私の中での限りない尊敬の念があります。

ずいぶん前のブログにも書いたことにだけど。

少ししか知らないうちは、私はすぐに吹ける人になれると思っていた。

何も知らないうちは、私はハーモニカが吹けると思っていた。

何かを知ると、ゴールの位置が見える。

何かを知れば知るほど、ゴールは遠のく。

彼の鋼の音を聴けて、私のゴールは、また何度目かの、遥か彼方まで遠のいていきました。

だけど
私は何をやっていたんだろう、て、、今までなら相当落ち込んで、もうやめてやる!て、なってたんだけど

今回は、落ち込まなかった。

むしろゴールが遠のくのがワクワクするような嬉しい気持ちがありました。

彼が教えてくれたことがあったから。

CDの発売に絡んでの一連の流れの中で、発売される一定期間前に、本人に聞かせないといけないというのがあって。

いや、本当はもっと難しい言葉のはずなんですけど、笑

すみません、ザックリ過ぎて。

私の演奏と歌を初めてデータで送って聞いていただいた時に、本当に嬉しい言葉をいただいていたのです。

そこには、彼なりの優しいお世辞も含んでのことだと思っているけれど

素晴らしい演奏と歌だ!という言葉の後にあった

強い心のある音

という言葉です。

私にはもったなさすぎる言葉でした。

データを送って返事をいただくまでは、

下手だから発売しちゃダメ!

とかなったら、どうしよう、、、て

不安でたまりませんでした。

劣等感の塊でした。

でも、

音に心が宿っていると彼が感じてくれたならば、上手い下手なんて、どうだっていい!
そう思えたことは、私にとって宝となりました。

上手い下手なんてどうだっていい、と思えたことで逆に、上手くなりたい!と思えました。

私に、圧倒的なステージを見せてしばらくした後

突然ステージに呼ばれました。

へ?

ライブ終わってからのグダグダセッションじゃないの?

keiko!

あなたの好きにやっていいよ!

そう言って彼はステージを降りてしまいました、、、、

て、、、

えー?

どうすんのよーーーーーっ!

((((;゚Д゚)))))))

Brother!

Come back!!

頭の中で

ドリフの音楽が流れてきました。

  

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