思いやりをもらえる幸せ。

続き。


すぐにレーベル社長に連絡しました。

ことの成り行きを一通り報告すると
興奮している私に
実に静かな口調で

よかったね
思いの力だね

と言ってくれました。



私以上に
事の成り行きを心配してくれていた
彼の思いが
静かに力強く伝わってきました。

また、私がCDの発売を
rock ok song
という福島県南相馬市でのイベントに
間に合わせたいという気持ちを
誰よりも理解してくださっていることもあらためて強く感じました。


先のJASRACでの一件も
この曲をボツにするかどうかではなく


この曲を入れないで
rock ok songに間に合わせるか？
この曲を入れる方向で発売時期をずらして
待っててくださる方達と、あなたの気持ちは大丈夫なのか？

という、、
深い思いやりに満ちたものでした。

実際、CDの話が出た時点で
自分で見ないと始まらないと言って
私と一緒に南相馬市に
出向いてくださっています。
南相馬市の友人たちと一緒に
お酒も飲みました。
そんな人です。



交わす言葉はいつも
簡略化されていますが、
注意されたり、怒られたり
しょっちゅうですが

私の気持ちをこれだけ
理解し、尊重していただけることを
行動で私に見せてくれると

正直、頭が上がりません。



電話を切ったあと
まだ気持ちは身体をはみ出しているような感じで

思わず、母に電話しました。


あいにく留守電でしたが興奮しながら


お母さん！！
私、すっごく嬉しいことがあってさ！
話したくて電話した！
と吹き込みました。



数分後、母から電話があり
事の成り行きを話すと、、

というか、この時点で母は
私がレコーディングしていることさえ知らなかったので、笑
興奮する私の説明が
普段以上に意味不明だったと思うのですが


母自身が私以上に
何しゃべってんだかわからない
とよく言われるひとだけあって

なんとかかんとか、私の言いたいことは理解してくれたようでした。



やったー！
すっごいしたあ！
やったね、けいこちゃん！
うわー、嬉しいなあ！！
私も興奮しできだよ！
お母さん、すっごく嬉しいど！
こんな歳になっで、
こんな嬉しい気持ち味わえんなんて
けいこちゃん産んでよがっだー！！


けいこちゃん産んでよがっだー！




涙が止まりませんでした


一生懸命頑張って
お母さん、ありがとね、
と言ったら


私がありがとうだよ！
娘が嬉しいなんて、嬉しいべした！
（娘が嬉しいなら私が嬉しいに決まっているじゃないか）



今、現在も
南相馬市の借り上げ住宅で暮らす母




今回のCD発売の目的の曲
「笑顔の道」という曲の中に


今 私がひとつだけ
見てみたいものは
あなたの喜び


という一節があります。

私はずっと
この歌詞は自分から出た言葉
自分で書いた歌詞だと
思っていました。



本当は

ながいながい時間をかけて
お母さんが私の中に入れてくれた言葉だったんだね。


ありがとう。